25

5月

2012

クラブ狩りへの表明/ここ最近のカタログ

 

 クラブで踊る事が禁止される!!と、巷がかますびしく、坂本龍一さんや大友良英さんやm-floさん等が大いに遺憾の念を表明されており、7月から新宿ピットインでクラブパーティーを始める(まあ、このパーティーはオール・スタンディング=客全員ダンス。ではありませんが)ワタシの所にも、元Jリーガーの、イタリア服を着たモテ小オヤジのなんとかさんという方に瓜二つである事で有名なピットインの店長、鈴木カンちゃんから連絡があって、曰く対策を練ろうという事でした。

 

 しかし、こうしてウエブサイト上であっさりと明言してしまいますが、ワタシの考えと立場は、第一に、権力による、少なくとも風営法を使ったイジメは、少なくとも過去、少なくとも長期スパンで見る限り大した事あった試しがありませんでしたし、第二に、もし文化的弾圧的もいうべき「学生狩り」を、公安当局(お調べに成ればどなたでも情報が得られる話ですが、現行の風営法は、まあ所謂ザル法であって、締め付けるのも緩めるのも当局の思うがママなのですが、今回は「公安委員会の営業許可」の有無。を、取りあえずの道具に使っていますので)が行ったとしても「まあ、時節柄仕方ねえよな。そしたら隠れてやるしねえべそんなもん」というもので「立ち上がれ!クラブカルチャーへの悪い偏見を無くそう!」といった趣味は一切ありませんので、学生狩り激しい関西地区から反対署名嘆願も来ましたが拒否しています。

 

 「学生狩り」という言葉を使いましたが、これは大谷君の、著述家としての今の所のベストワークではないかと思われる「日本ジャズの誕生」(瀬川昌久先生との共著)の中で、瀬川先生が警句としてある意味執拗なまでに繰り返されている過去の言葉でして、二次大戦に向けて、我が国に軍靴の響きが高まっていた頃に、ダンスホールなどで踊っている若者(=学生)を検挙する。という動きの事です。瀬川先生は「平和国家においては、学生狩りは絶対に二度とあってはならない。二度と無いように、ジャズとダンスを愛する我々で見張らなければなりません」と仰っています(大意。引用ではなく)。

 

 しかし、私見ですが、瀬川HOT HOUSE最高顧問には大変申し訳ないというか、非常に残念な事には、現在の我が国は戦争を腹の底から(あるいは底の方でだけ)求めており、20世紀的な戦争行為を反復するかどうかは別として、というより、おそらく、それは出来なく、じゃによって無数のアルター・ワーが張り巡らされていて、とはいえそれは平時であれば自明な構造であって(悪文失礼)、然して現在というのは、先行きの不安が退行的な潔癖さという暴力性に大きく収斂している、言わばファシズムが生じ易い状況になっており、毎度毎度バカのひとつ覚えですが、その契機はインターネットからSNSへという大衆操作装置の安定した徹底的な駆動が招いていると再び私見します。

 

 ついこの間、散歩がてら紀伊国屋書店に行ったら、押井守さんが「人はつぶやくたびにバカになる」というもの凄いタイトルの著作を発表しており、まあ「バカになる」とまでは言いませんが、批評、自己顕示欲、自己否定、自己満足といった、攻撃性昇華システムを手のひらの中に収めて一日中操作出来る。等という強いドラッグを打たれれば、誰だってジャンキー化させられざるを得ず&ジャンキーは、内的には賢者と幼児に引き裂かれますので、勢い我が国は、バカで洒落た、トロい大人がいなくなり、(まんまと、飼いならされた)賢者と幼児ばかりの国となり、イコール導かれるのはファシズム待望。今は正にガス充満中、着火さえすればファシズムが爆発するガス臭い風向き、しかし20世紀的な戦争が出来ない事とリンク、ファシズムもまた、20世紀的なものは、おそらく起こりえず、勢いアルターファシズムがそこかしこで群発と失敗の往復を量産し、要するに長々と書きましたが結局「クラブ狩りなんかあって当然じゃん今。無い方がおかしいわ」としか言いようがありません。

 

 しかしこの「当然じゃん」は当然ながら、それに屈するという意味では決してなく、嘘をついてでも隠れてでも、賄賂を送ってでも、とにかくどんな手を使ってでもオレは好きな様にやる。という意味で、署名を集めて闘い、当局に弾圧を止めさせよう。というビジョンがもし本気だとしたら、第一には闘争家としてポンコツ呼ばわり以外することは一つもありませんし、第二にはダメもとで活動だけしてみよう。何かが動くかも知れないよ。小さい物が集まって大きい物を動かすんだ。体勢というクソ野郎をやっちまおうぜ的。というのであれば、そんな素晴らしい青春ずくしが巡り巡ってクラブ狩りなんか引き起こすのよ。気持ちは解るが落ち着いて最初から考えてご覧なさいよ。としか言いようがありません。

 

 因にワタシが署名を断ったのは市民団体のに対するもので、冒頭にある音楽家の方々は、音楽家はロマンチストで幼稚で目立ちたがり屋。というのが前提だとする限りに於いて、その行動は100%正しく、音楽家としてのワタシの方が出来損ないであり、単に左翼性よりも水商売性にヴォーテするのが当然だと思っているだけのナチャボン水商売野郎なのです。辛いわ~マイノリティは。

 

 ワタシは兄の影響を、うっすら全体的に、ではなく、がっつり局所的に受けている事を自覚していますが、全共闘世代の彼は、学生運動全般を「親の金で革命起こそうとしてるバカ」と甘えん坊以下のハナクソ扱いし、闘争の時代に本を買いあさって遊んでいました。ワタシは「相撲を八百長だと言って弾圧する新聞社や読者どもに向かって抗議の署名をお願いします」と乞われれば、最低でも1000回はサインしたと思います。

 

 

 

 *料理写真へのキャプション+α

 

 06年以降、この日記を夥しい数の料理写真で彩ってくれている、プレゴプレゴ→カッパー(伝説の厚生年金裏オープンキッチン)→プレゴパケットとグループ内を移動した若き天才シェフ金子氏がこの度グループを抜け、アロマフレスカのグループに移籍しました。才能がある人物は必ずこうしてジャンプする時が来ます。「マルサの女」に描かれている通り。そして、ワタシが通い始めた頃、クレッソニエールのメートルだった伝説の男、杉原氏が2年間の沈黙(何と横浜でメンズエステの仕事に就いていたのであります)を破り、飲食の世界に復帰。現在はオイスターバー東京の恵比寿店で勤務中。フロマージュをプリザンテする勇姿を、世界中のどのブログより早くお届けします!!