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9月

2011

「粋な夜電波」全前口上(17回分)

 

 

 「菊地成孔の粋な夜電波」は、4月から始まった、ワタシがパースナリティを務めるラジオ番組です(TBSラジオ)。毎週日曜の夜8時からの1時間番組でしたが、お陰さまで聴視率が同時間帯の全ラジオ番組の中で1位になったりし(因に、最終回のオンエアでも申し上げますが、二回目の調査でも2位でした。これは、野球中継がブッコ抜きで1位だったせいで、野球中継以外の番組の中ではまたしても単独1位だったというわけですがどういうことだ一体)、10月からは金曜の夜8時から2時間の生放送になります(ホントかよ)。

 

 この番組のテーマ曲は、チャーリー・パーカーの「ブルーバード」ですが、毎回適当に挨拶めいた事を言っていたのが、6回目の収録の時に突如ひらめいて、それに乗せて軽く前口上のような事をしてみたところ、手応えの様な物がありまして、こりゃイイやとばかりに以降、毎回恒例となりました。番組の内容を要約するような口上を書き、テーマ曲の「ブルーバード」と併せて、ラストがシンクする様にリハーサル(自室で)したり、書き直したりするのは、ワタシの週に一度の楽しみとなっています。

 

 回によってはもの凄い早口ですし、そもそも平明な文章ではないので(笑)、一回聞いても内容はよく解らないと思うのですが(ジャズと似てます本当に)、何だか知らないが面白いという事になり(ジャズと似てます本当に)、お陰さまで御高評賜り、前口上だけがyou-tubeにアップされたりしています。次回の放送で、前季(SS)は終了となりますので、それを記念して、口上の台本を、恒例のはじまりとなった7回目以降、総てをアップしてみます。

 

 あくまでこれは台本であって「実際にオンエアされたものの聞き起こし」ではありません。ワタシがマイク前にプリントして持って行った物の写しです。収録時には微妙な即興や、場合によっては編集などが入りますので(大抵の回はテイクワンで終わりますが)、それらを精密に全部聞き起こししていると大変面倒なのですね(笑)。ですから、そちらが欲しい。という好事家の方は(いないと思いますが・笑)、まずは録音物をゲットし、トライしてみて下さい(というか、ワタシに送って下さい)。

 

 オンエア曲やオンエア日は総て番組HPにあります(現在、最終回に向けて、過去のオンエア曲からリクエスト受付中)ので、そちらを併せてご参照ください。それでは参りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

放送7回目(赤ワイン特集)

 

 

あなただけ今晩わ。今週もやって参りました港区赤坂は夜の8時。政治家の先生方のお座敷を準備中の料亭の女将、そちらに向かう芸者さん、1950年のビュイック・エステートワゴンが売れたばかりのディーラーさん、その舎弟くんから「今から井崎さんと行くんで指名良いですか」とメールが入った実家が埼玉のホステスさんなどなど、たった今ゴングが鳴って戦闘態勢に入った皆さんのアドレナリンがじわじわと分泌され始めて止まらない、ファンキーな辰の刻五つは宵の口、なれど気分はお聴きの皆さんそれぞれお好みの真夜中あたり、ラウンドミッドナイトで参りましょう。お聞きのテーマ曲はチャーリーパーカーオールスターズによる「ブルーバード」1947年の演奏であります。

 

お子さんもしくはお妾さんを膝の上に乗せてあすばせているご主人、ひとっぷろ浴びてセブンスターに火をつけ、壁にかかっているモンドリアンか何かを見つめて一息ついている粋な叔父貴、お洒落なワンルームでシャネルのブラウスを共有、カレンデュラのアロマオイルか何かを互いに塗り合ってマッサージ中の美しきレズビアンのカップル様、路上でお暮らしの、拾って来たラジオ一丁で月見としゃれ込む自由人諸氏などなど、ご自宅リアルタイムでお聞きの皆様はどうぞホームバーからお好みのリカーを一杯ご用意を。今夜は薮から棒で恐縮千万、いきなりですが赤ワイン特集でお届けしますんでね。ボルドーの濃いめなんかがストックされてると最高なんすけど、いやいやいや何の何の、実のところ下戸のグレープジュースで結構です。浮き世は長屋の花見、ボルドーと思って飲みゃあボルドー、銀シャリと思って喰えば銀シャリ、ディオールオムだと思って羽織ればディオールオム、少女時代のテヨンだと思って抱けば少女時代のテヨン、オーランドブルームと思って抱けばオーランドブルーム。ですからね。まあ、目さえ閉じて、思い込んじゃえば、何だって。ね?

 

とはいえ目は簡単に閉じられますが、耳はそう簡単にゃあいきません。手ぇ掴まれたらもうおしまい。故に音楽とおしゃべりは強しヤバし。というわけで「菊地成孔の粋な夜電波」不肖ワタクシ、ジャズミュージシャンの菊地成孔が東京は港区赤坂TBSラジオの第二スタジオから全国通津うらうら、いやさAMの電波さえ受信できるとあらば、右目左目ロンドンパリ、ここは地の果てアルジェリア、地球の裏側ブエノスアイレスまで、日本語のおしゃべりと世界各国の音楽で小1時間ばかり。退屈しのぎに成れば幸甚の至りに存じます。

 

さてワタクシ菊地成孔、未だに大気中の放射線量が戦後最高を記録している卯年は昭和38年の6月におぎゃあと生まれたワタシのワタシの彼は左利き。さきほど「オーランドブルームと思って抱けばオーランドブルーム」った時に、あえて「抱かれれば」と言わなかった。というコンマ1ミリの小ワザによって女性リスナーに何らかのメッセージを今宵もチラ送りし続けている、ウインクウインク、ウインキージャズメッセンジャーズでございますけども、理想の上司は今週もぶっちぎりで森進一、女性に生まれ変わったら一度はやってみたい事は、10ぐらい年下のガキとつきあって、最初のキスのときに相手の小鼻をちょっとキツめに噛みまして、びっくりした顔ににっこり笑いかけた刹那、即でディープキッスにおよび、もうオマエ無しじゃ生きて行けないよか何か野郎に思わせる事ですけれども、あと、何でも好きに出来る権力がひとつだけ手に入ったら、陸上短距離の福島千里選手の髪型をオレが決めたいんだと、そういう訳ですけれども、とにかくプチウナのCMが気になって仕方がありません。特に一番右の人。

 

 とさて、要らねえ前口上ばかり長く成りましたんでさっそく赤ワイン特集、いってみましょう。何だそれ!っていう話ですけれども。今週が赤ワイン特集、来週がシャンパン特集、再来週がテキーラ特集とね、こうなっておりますんで。とはいえね、赤ワインでタンゴだ、シャンソンだじゃあ、人好しの旦那みたいになっちゃいますから、そこはそれ、ワタシなりの趣向で、赤ワインと音楽、合わせておりますんでね。先ずは、この番組の神であるCPJ35ことチャーリーパカーですね。先週に引き続きまして、マニアの最終到達箱と言われております、買ったが最後、神棚に飾って毎朝二礼二拍手一礼、払いたまえ清めたまえと詣でてからじゃねえとハコをあけらんない。パーフェクトコンプリートボックス18CDから「52丁目のテーマ、そしてアナウンス、ジャストフレンズ」という、地下録音、私蔵盤からのCD化ですけどね、何と真ん中のアナウンス、チャーリーパーカー本人だ。という説があります。確証ないんですけどね。いってみましょう。

 

 

 

 

放送八回目(シャンパン特集)

 

 

 

あなただけ今晩わ。今週もやって参りました赤坂は夜の8時。満天の夜空に輝くは、星組か月組かはたまた季節はずれの雪組か、夜の、暗黒の太陽、黒い陽光だけが照らし、祝福するクールなジャズ・ミュージックに、抱きあげて連れてって体ごと、身も心もやられやられて早48年、当方完全なるハナ肇とクレージーキャッツ派ですが今宵ばかりは申し上げるしかなし8時だよ全員集合。

 

モダンジャズの快楽を知った夜から幾星霜。15、16、17と、ワタシの人生行ったり来たりの天国と地獄。「黒澤明最高傑作」と呼びごえ高きこの映画の公開年63年6月に生まれまして最初のビッグイベントが東京オリンピック満一才。しかし東洋の魔女バレーボールが満員で入れず、諦めた両親ががら空きの水球の会場に行き、試合後にソヴェート連邦の女子水球の選手に抱かれて写真を撮った赤ん坊、末は博士か大臣か、はたまた競泳水着フェチの変態か、なった仕事がジャズミュージシャン。お聞き頂いておりますテーマ曲はチャーリーパーカーオールスターズ、1947年は12月21日、天国と地獄の原作小説、エドマクベインの「キングの身代金」が書かれる2年前に、何とデトロイトで録音された演奏です。

 

AMで週末たびにビーバップを流す、ちょいと出ました三角野郎。四角四面の21世紀の中で喋り倒すもおおそれながら、しかし当方ジャズのみならず、トーストを床に落とせばピーナッツツバターを塗った面が必ず下になるブルーズメンも兼任。何せハナ肇とクレージーキャッツに今やハナ肇なく、石橋エータローなく、安田伸なく、植木等なく、不滅の谷啓なく、巨星ギル・スコット・ヘロンすらなき世界を新宿歌舞伎町在住で生きる。連れは野良犬とカラスだけのブルース&ジャズ。

 

いやさしかし、オレがブルースあいつがブルース都々逸ぁ野暮でもこいつがブルース言うのは他ならぬこのお座敷では御法度。今や我々、同じ傷を負い、同じ夜が眠れぬ、同じ日本人同士じゃあありませんかご主人。ブルースの神曰く、汝の週末の、胸重きなりせば、再びブルースの神曰く、汝の人生に痛み永遠と覚えなりせば、それ幸いなるかな。たった今から50と5分、効かねえ薬と手放せねえスマートフォンはご無用。代わりに一杯のシャンパーニュとAMラジオのご用意を。そして、イギリス語ではソファと言う、あなたのお部屋の、あなたの心の、一番柔らかい深い場所に沈んで、金色の泡とともにお楽しみ下さいますよう。

 

「菊地成孔の粋な夜電波」不肖ワタクシ、ジャズミュージシャンの菊地成孔が東京は港区赤坂TBSラジオの第二スタジオから地球の隅々まで、日本語のおしゃべりと、世界各国の音楽で、皆様のせっかくの憂鬱な日曜をくすぐってくすぐって、おかしくしちまおうという次第でございます。

 

 

 とまあ、全国通津うらうらか何か言いましたが、もう、旧共産圏と言わず、新市場経済導入国といわず、世界中分け隔てなくいきますんでね、っていうか、このふたつ、同じ国ですけどねおおよそ。まあ何れにせよあれですよね、国連あるじゃないですか、あれの同時通訳のイヤホンありますよね。各国の要人がみんな聞いてる。あそこに番組が流れるのがね、最終目標ですからね。まあ、そこに至る過程でレーティングスで一位になっても何の問題もありませんが、とにかく番組の最終目標は国連の同時通訳のイヤホンにこの番組が流れている事です。

 

 そんなナヴィゲーターはワタクシ菊地成孔、理想の上司は今週もぶっちぎりで森進一と、申し上げたい所ですが、何と今週、8つ年下の郷ひろみが急上昇。どっちもメタボじゃなくて歌が上手い。年に一度、紅白歌合戦のときに思いっきりブッこんでくるエゲツなさも髪型も一緒とこのランデヴィルランどうしたものか、女性に生まれ変わったら一度はやってみたい事は、夜の11時ぐらいにハイアットリージェンシーのパウダールームでファウンデーションを重ね塗りしている最中に、隣に並んでいる女子会帰りのOLが、何か気に喰わない会話をしている事に対して、思いっきり手鼻をビーっとかんで、嫌な顔をされる事、現在の悩みはプチウナのCMのインパクトが全く落ちず、ひょっとしたら一番右の人に恋しているかもしれない事ですが、無人島にひとつだけ持って行ける物があるとしたら、これはもうロイヤルホスト新宿七丁目店を持って行きますね。これはもう凄いですから。一番凄いロイヤルホストですからね。入ってくるなり「焼酎とパン」っていうおっさんがいますんでね。それを迎え撃つベトナム人店員。持って行くしかありません。

 

 

 とさて、要らねえ上に意味のわからねえ前口上ばかり長く成りましたんでさっそくシャンパン特集行ってみましょう。今週もなんだそれ!っていう話ですが、先週が赤ワイン特集、今週がシャンパン特集、来週がテキーラ特集、再来週がぐんぐんグルト特集。と、こうなっておりますんでね(笑)。勿論、全部なんちゃで結構ですよ。ジンジャーエールにパソコン、熱いトタン屋根の上で仁王立で聞かれても、こっちゃ解りません。参りましょう。

 

 

 

 

 

 

放送九回目(シェフのおまかせコース・ペンタゴンロイヤルガーデン)

 

あなただけ今晩わ。まるで地球儀を回すように、二人なら思い通り、みなさまのスティーミーでグルーミーな週末が、美しくしかし汚れつつあるどこかの星に、ゆっくりと接近中との報を受け「頼んでもいねえのに週末の野郎またやって来やがった」とホゾを噛む苦虫鬱太郎青年、青年とは名ばかりの36歳、一方「おいら今月今夜このときを待ちに待ってたんだぜやっほーい」と光彩おっぴろげてはしゃぎだすサマーオブラブ太郎少年、少年とは名ばかりの23歳しかも女子、そして「おっと気がついたらもう日曜か早えなあー。昨日も日曜じゃなかったっけ?」と冷蔵庫から黒ビールを取り出したつもりが誤ってポン酢を掴んでいるユルユルのユル坊、ユルユルとは名ばかりの現役国選弁護人にして日露二重スパイ。と、この3人突然炎のごとく、週末から週末へむけ、凄まじい三角関係に突入。南米はウルグアイを舞台に、我々の想像を絶する、命がけの恋の駆け引きを展開。舞台はやがて南極大陸へ。クライマックスはペンギン達の乗る鉱山列車でのランデヴィルラン。週末までは何日か。と、これぞ欲望の翼、しかし、登場人物の誰にとっても、あるひとつの週末から次の週末までは等しく、背中まで45分かけるところの一週間分224回てーとじーじーじーじー計算機が計算中。じーじーじーじーベイベベイベベベ。出ました答えが1万と8分でご名算。「ところで、1万8個の音を使うのに、あなたは何小節かけますか?」というダウンビート誌のインタビューにチャーリーパーカー応えて曰く「1秒にて候」これぞスーパーソニック&ハイパートニック。ただ今お聞きの曲は人種差別という不条理、そこに才能とヘロインをミックスすることで音速を越えた男達、チャーリーパーカーオールスターズによる「ブルーバード」1947年の録音でございます。

 

というわけで、1万と8分間の休憩を終え本番再開。「菊地成孔の粋な夜電波」不肖ワタクシ、ジャズミュージシャンの菊地成孔、ついさきほど京都から赤坂に派遣された粋な芸者さんに「若旦那、今宵の月はすっかりLEDどすえ」と揺り起こされ、寝床から飛び起き、歯を磨きながら飛び込んだのが港区赤坂TBSラジオの第二スタジオというお粗末。そのうちお天道様までLEDになっちまうんじゃねえかというこの奇妙に優しい国。その憂鬱な週末に、選りすぐりの音楽と口から出任せのしゃべくり、そして缶コーヒーひとつ小脇に抱えまして、マイク前という花道に登場。先祖の菩提寺は成田山新勝寺なれど、大向こうからお声がけ頂く際は成田屋ではなく、寄席の作法に従って、ぜひとも「歌舞伎町!」と。たった今から1万と8分ぶりの55分。ふつつかながらナヴィゲーション務めさせて頂きます。

 

 

 

 

 

放送十回目(お誕生日ジャズ尽くし)

 

あなただけ今晩は。悲しみよこんにちは。そして武器よさらば。今週もまた皆様のグルーミーでミスティな週末が、弾よりも早く、鳥よりも早く、プライムミニスターの退陣より早く、雨にも負けず、風にも負けず、どうやらその中に混じっているとかいう厄介そうなブツにも負けず、神の啓示よりも正しく、ナポレオンの侵略よりも確実にやって参りました。痴漢は時間を気にしませんが、時間は時間を厳守するようでございまして、現在こちら港区赤坂は夜の8時であります。

 

気象学者に寄よならば地域的な気候の配置図は北上の一途を辿り、100年後いやさ20年後の東京の気候はバンコクかチェンマイか、熱帯性になるという結構毛だらけ猫YOU -TUBEだらけ。年間を通して麻で出来たコムデギャルソンのサマースーツをだらしなく羽織り、猫ちゃんではなくヤシガニちゃんを抱いて歩き、腹が減ったらサングラスを外し、そいつを潰してチャーハンにして喰うという、トッド・ラングレンもボズ・スキャッグスもかくやといったAORでサイバーパンクな夏のデカダンはちょいと残酷そしてエロティーク。毎晩、ブルーハワイやマイタイが飲み干され続け、裏でヤシガニが叩きつぶされ続けるトロピカルバー付き蟹工船。何の何のそんなもん、なかなか旨そうじゃねえか。と、現在お聞きの曲は、バイト先のジミーズチキンシャックのまかないで出てくるローストチキンが喰い放題だったのを良い事に、そこにいる全員が恐れをなすほど喰いまくった事でそのあだ名がついたという、チャーリー・クリストファー・パーカーJr.、通称のバードと彼のオールスターズによる1947年の演奏「ブルーバード」であります。

 

しかして夢のトロピカルジャパンお楽しみは残念ながら20年先、未来から20年前の現在、目の前は粋なしとしと雨、梅雨でございます。梅雨時に誕生日の方はハピバースデーツーユーとこれ先代三平の名作。今宵はテメエでテメエに歌っているので正しくはハピバースデーツーミーと、ツーミーは深いな大きいな、とこれが今の三平の佳作であればよし残念至極。罪深いアタシがたった今思いついた訳ですが、JKのケイコでさえ好きでもない奴を縛り、そういや昔あいつを捨てたしかしあいつにゃ捨てられた。何が罪で何が罰かよ。何が徳で何が褒美かよ。と、考えるだにまたしてもブルーズ、AMでは毎週ジャーズ、居酒屋でもジャーズ、うっかりしてるとラーメン屋でもジャーズ。ヘタすると薬局でジャーズ。

 

というわけで今週もやってまいリました「菊地成孔の粋な夜電波」。不肖ワタクシジャズミュージシャンの菊地成孔が、地球上で唯一、60年代のハードバップを聞きながら並んでラーメンをしかも全部乗せで喰っているというトロピカルでコロニアルそしてジャパンクールな皆様の週末に新時代のジャズの愉しみをご提案させて頂くべく、ここ東京赤坂TBS第二スタジオよりお送りさせて頂きます。

 

題しまして恥ずかしながらお誕生日ジャズずくし。お車をお持ちのオーナーの皆様は、飲むか走るか今から決めて下さい。本日のメニューはデュークエリントン、チャーリーパーカー、南博、マイルスデイヴィスとなっておりますんでね。どっちにしますかどっちにしますか。どっちも最高。もう、車は持ってねえけどタクシーに飛び乗っちゃうというね。では参りましょう。

 

 

 

 

放送十一回目(テキーラ特集/「粋な夜電波テックスメックス」)

 

 

ソロ・デ・チ・ブエノス・ノーチェス。あなただけ今晩は。今週もやって参りました東京赤坂は夜の8時。ここTBS第二スタジオからは月は見えども残念ながら赤坂プリンスホテルが見えません。赤坂サカスばっかり見える訳ですけれども、あすこにゃクソ忌々しいアタシたち、つまりバブル世代の青春の甘酸っぱい傷、たとえばそうですなあ飲み物に例えるならクランベリージュースと赤ワイン半分こ、そこにちょっとミント、ちょっと彼女の乳首を、ちょっと笑いながら、何でも解決出来るこの自慢の犬歯でちょっと噛んで、血がちょっと。いつもはおしとやかな彼女思わず「痛てて」って言って、ちょっと怯え、オイラメッチャクチャ興奮して、そのルビーみたいなのをちょっと舐めてから口移し。と完璧なライン。ヘモグロビン金属ですから、クランベリージュースにも赤ワインにもばっちり。金魚顔の彼女、デパート勤続ですからファインディングニモ赤ワインにも、もうクラックラのクランベリージュースで初めて見る裸〜。皇居方面に東京の夜景がずが〜ん。まあ、そんな甘酸っぱい傷〜。ですね。これがサカスにゃあありませんで、まあ、楽っちゃあ気が楽です。アタシがヤッベオトナんなっちまったヤッベ、と実感したのは、初めてタバコ吸ったときでも、初めてギャラ貰ったときでもありません。初めてプリンスホテルのキー掴んだ時だったと記憶しております。

 

6月最後の放送です。あの、舌打ちしたく成る様な若造が、はしたないほど愛し合った、あの、無限に沈みながら天国に昇って行くかの様なあの、あのヴェルヴェットなベッドを、被災者の皆様に無料で提供するという、中南米文学的としか言いようのない美しい幕切れで、赤坂プリンスホテル、正式名称グランドプリンスホテル赤坂は今月一杯で56年に渡る任務を遂行終了します。お聞きのナンバーはチャーリーパーカーオールスターズによります「ブルーバード」。この地にプリンスホテルが建てられる僅か8年前、1947年の演奏です。

 

落成式当日、このホテルの最後の勤めが何なのか、正解を出せた賢者はいなかったでしょう。150年前の事じゃあない。たった56年前の事だ。人類は全員、神が書いた不条理小説の中にいて、それを今夜も黄色いLEDの月が照らしてる。てえ筋書きでしょうか。7月がやってきます。土用の丑も近い。<鰻一切れ串から外し、ほらおたべよと山椒大夫。串に刺された罪人が、鞠屋はどこかと訪ねれど、こちゃ鰻犬鰻犬>

 

今夜は発酵させた竜舌蘭から精製される、世界で最も凶悪な酒テキーラ特集です。鰻とテキーラ、これ、実はよく会うんですけども、驚くべき事に、今じゃどっちもコンビニで売ってますね。20年前は、想像もできなかったですなあ。

 

というわけで「菊地成孔の粋な夜電波」、皆様のエレガントですらある憂鬱な日曜に、疲れを知らない子供のように、時には娼婦のように、あなたのお部屋に忍び込み、しつこい鰻嫌いもテキーラ嫌いも55分間の音楽療法でもって、すっかり治療しちまおうってえ寸法でございます。もし悪化してもお許しアレ。ムーチョグラシアス。

 

 

 

 

 はい、という訳でですね、前回予告しました通り、今回は十一回目ということで、特番です。というか、今週は、先にいっときますけど

 

 酷いよ。本当に。

 

 なので、まず、いつも聴いてる人で、趣味の良い人ね、むかし渋谷系〜。みたいな。そういう人は、悪い事言わないから、今回は休んで下さい。来週元に戻りますんで。あととにかく、一番聴いたらいけない人は、今日初めて聴く人。ましてや、「なんか友達が言ってたんだけど、菊地成孔の粋な夜電波って、選曲も良いし、面白いらしいよ」みたいな、良い噂はいっちゃってる人。この番組の、アナタの初回は来週です。

 

 とにかくタフじゃない人ね。ラティーノやチカーノに免疫ないひと。フォークとか好きな人は、吐いてしまうかもしれません。題して「粋な夜電波テックスメックスラティーノチカーノ」。とね、なんかほら、「その口で、トカゲを喰うかホトトギス」って言いますけど、よくあるじゃない。凄い美人とかが、自分が嫌いな食い物をバクバク喰ってたりとか。何であの人、アレ喰うかなー。みたいな。今夜は、アレです。

 

 何でそんな事すんだよ!って話ですけど。しょうがないじゃん!夏か近づいて来ておかしくなっちゃってるの!毎年そうなるの!偶然いったリゾートホテルのプールで、近所の女子高のシンクロナイズドスイミング部の合宿とカチあってしまった時以来!練習んときはまあどうでも良いんだよ。ヤバいの休憩中。みんな競泳用水着のままキャップだけ取っちゃってね、50人ぐらいのシンクロ部の女子高生がきゃーきゃーとか言ってプールではしゃぎ狂ってるのよ!体ぐにゃんぐにゃんに柔らかいさあ、ボワーつっていきなし潜ったり、とんでもねえ姿勢でボーンって飛び出し合て来たりしてさあ、もう、じゃれ方がハンパないわけよ。そんで先生が来て笛ピー!って吹くと、ざーっとプールから上がって1列に並ぶんだよ。あんなん目の前で見たら頭いかれるでしょ!誰だって!

 

 とまあ、ともかくだなあ。今日は強烈なのがダメな人は、大河ドラマ行って下さい。トラのドラマでしょ。たまに観ると良いよキット。今から4000数えるから、その間につけられるでしょテレビ。ね。強烈たって、強烈にかっちょいい!とかじゃないんだから。強烈に酷いんだから。だって今日、イカレタ素人のデモテープしか流さないからね。吐いてもキレても知らないよ。はい、3999、4000。と。

 

 よし、じゃあ、残ったオマエラだけに喰らわせてやろう、レーティングの週明けにしか出来ない地獄の特番をな。その前にマタドール・ペルーで乾杯だ。え?マタドール・ペルーを飲んだ事がないって?何だそれって?オマエはもう、すぐにラジオを踏みつぶして仁の2時間スペシャルを見ろオマエは。

 

 マタドール・ペルーは、テキーラの最も強烈な飲み方だ。ペルー人が蛙の生ジュースを飲むのは知ってるな?水も味付けも何も無し。100%生のカエルだけで作るジュースだ。口当たりは絹引きのユッケか、酒盗みたいなもんだ。まあしかし、これは大衆的な精力食の文化であって、韓国人が犬を喰ったり、中国人が虫のさなぎを喰ったり、日本人が生ウニを喰ったり、ブラジル人が孵化直前のニワトリの卵を食ったりするのと変わらない。しかしマタドール・ペルーは違う。マタドール・ペルーは、ペルー人以外が蛙のジュースを飲む為のエキゾチックだ。エキゾチックがどれほどグロいか知ってるだろう。世界中の寿司屋に行けば解るな。

 

 レシピは簡単だ。まず、テキーラとパイナップルジュースで、カクテルのマタドールを普通に作る。ここに、別のジューサーで作った蛙のジュースを大さじ一杯、クラッシュアイスを入れてシェイクする。今日の音楽は、この最高に強烈なカクテルの味だ。

 

 

 チアーズ。

 

 

 よし、これで俺たちは仲間だ。アミーゴたち、おかわりが欲しかったらいくらでもやってくれ。もうこれで、どうせ三日三晩は眠れないからな。

 

 じゃあ、最初の曲に行く前に、オマエラに5つの質問がある。アミーゴ、整形し過ぎでグロテスクになっちまった、口うるさい母親はいるかね?そうか、じゃあ、テーラー・スイフトとアヴリル・ラビーンの区別がつかない、頭の足りない妹はいるか?そうか、じゃあ、年中ライフルを掃除して、何かあったら自分を殺しかねない、恐ろしい父親は?そうか、最早誰を狙ってるのかすら解らない、しかし確実に変態だとしか思えない教師は?そうか。解った。

 

 じゃあ、最後の質問だ。身長が150センチ代の、両手一杯に刺青が入った、完全に目が澄んでいる、ぱっと見はネイティヴアメリカンとブラジルのハーフにしか見えない、完全にイカれた、自分と2つ違いの、自分の生徒。はいるかね?

 

 

 

 

 

 

 

放送十二回目 *MIX特集/口上夏休み

 

 

 

 

 

放送十三回目(DCPRG特集)

 

 

あなただけ今晩わ。スルマン・コンム・プー・トワ・ボンソワー、ニン・エア・イイ・ワンシャンハオ、ヌール・アレス・フュア・ジー・グーテンナハト、&グッドイブニン・フォア・ユアアイズオンリー。世界中に300以上あると言われております国語の中から選ばせて頂きましたこれらのご挨拶、これすべて、カレーの旨い国を選んだ訳ですが、いやあそんなオマエ、カレーなんてオマエ世界中でそれこさ、南極料理人ですら旨いに決まってんじゃんよ!などとおっしゃるなかれ、御存知でしょうか、韓国にもブラジルにもアルゼンチンにもカレーってのはありませんで、ブエノスアイレスなんて、だからピッツァがあってハンバーグがあってラーメンもあって、そんでカレーがないっていうね。沖縄からの移民が一番多いんで、日本人だって言うと鈴木や山田っていわれないで比嘉か?とか知念か?って言われるという、ものすごい不思議な国ですけど、まあそんなこたあどうでも良いんですけどね。

 

カレーの話でした。なんでこの、ブラジルや韓国はフェイジョアーだやジャジャ麺くってお茶をニゴしてる、っていうかこの場合「カレーをニゴしている」というのが正しいと思うんですけれども、いきなりですが、じゃあビーバップがない国ってあるんでしょうか?こっれがねえ、ワタシの知る限りないんですねえ。それかんがえるとあんな、兵役拒否のロクでもない奴らが作ったのにすげえ音楽だなと思う訳です。ただいまお聞きの曲はチャーリーパーカーオールスターズによります「ブルーバード」1947年、パーカー絶頂期の録音ですね。

 

全然カレーの話に成りませんが、要するに何がいいたいかって言うと、暑気払いにはやっぱカレー最高じゃないですか、ワタシなんか、夜中に暑い暑い!っつって起きてはカレー喰ってね、寝て、また暑い!つって起きてはまたカレー喰って、これ熱中症の予防にも良いんですよ。辛くて定期的に水飲む事になるから。そしたら不思議な事に体重70キロぐらいに成っちゃってこれが困ったもんですけど、まあ不謹慎ですけどね、熱中時代とかサタデーナイトフィーヴァーとかいう世代にとって、「熱中症」ってなんかこう情熱的で良い事みたいな響きでね。モダンジャズに熱中症。ドストエフスキーに熱中症、オイラはおまえに熱中症なんちゃって、まあ、もっと不謹慎ですけどね、あくまでワタシの妄想ですよ。何のアレもないですけど、カレーって全部、絶対、すげえ微弱な、放射能が必ず入ってると思うんですよ。じゃないとあんなに旨い説明がつかないですよね。旨過ぎでしょ。スパイスなんて他の料理にだってみんな入ってるんだしね。

 

という訳で今週もやって参りました「菊地成孔の粋な夜電波」、不肖ワタクシジャズミュージシャンの菊地成孔が、みなさまの、そうじゃなくたって憂鬱でうっとおしいとこにもってきて、クソ暑さが加わった7月でですね。フランスではジュイエ、レボリュシオン・ドゥ・ジュイエつったら7月革命、いわゆるフランス革命ですからね。景気良く暑気払いでね、とはいえまあ、東南アジア方式のブンなぐるようなんじゃなくて、和式のはんなりとしたね、打ち水みてえな暑気払いでみなさんんお安眠の一助と成れば幸いでございます。それでは参りましょう。キーポンクール、キーポンタイニースマイル、&キーポンクレイジー。

 

 

 


 

放送14回目(涼しい音楽特集)

 

 

あなただけ今晩は。悲しみよこんにちは。そして武器よさらば。いやあお暑うございます。さすれば人類学者マルセルモースの、1924年の名著「贈与論」から実に涼しい夏向けの金言をお一つ。

 

「古代ヒンドゥー世界では、土地も食べ物も、人が人に贈与するすべてが人格化されており、人がそれと対話し、契約にも参加する生きた存在とされている。つまり、物はそもそも、それ自体が贈与される事を欲しているのであーる」

 

最後の「あーる」はアルファヴェートのアール。ですけどね。嵐山光三郎さんのABC文体なのでR。とまあ、要するに人が歳暮渡しあってんじゃねえ、そもそも水ようかんや素麺の奴ら自体が歳暮のコスプレして歩き回ってんだ。って話ですね。

 

というわけで今回からTBSラジオとコパトーン社の技術提携によって電波にメントールのオイルを含ませておるのですが皆様のお部屋にはくまなく届いておりますかな?つまり放送自体が冷房に成っているというという、極めて斬新なサーヴィスを開始させて頂いておりまして、これが俗にいう地デジ化ですけれども。これも贈与の一種ですね。香港なんか行くと、冷えてる。っていう、冷気自体が大変な贈与である事がわかります。どんなに寒がっても許しちゃあくれない。北京ダックの値段に冷房代が含まれてますからね。氷削るのとダイアモンド削るのとどっちにしようかな将来。みたいな島ですねあすこは。

 

というわけで今週もやって参りました空飛ぶ音楽バー「菊地成孔の粋な夜電波」東京赤坂TBSラジオ第二スタジオから、1947年、デトロイトの「エル・シノ」、その名も<宿命>という、陽気で殺伐としていたと伝えられる伝説のナイトクラブで演奏されたビバップにあわせてまずは一杯、バーチャルアルコールのご注文お受け致しますが、何を何ミリリットルいきましょうか?レミーマルタンなんかどうですかね?レミーマルタンで3ミリで完成/レキソタン5ミリで安定/ロクシタン4ミリでシャンプ/隠れ切支丹2ミリでおらパライソさいぐだー。なんつってね。かなりラグジュアリーかつ切ない感じなんじゃないですかね、このお客さん。レミーとロクシタンのシャンプーですから、香りハンパじゃないでしょうねこれね。女優さんで言うと、まあ水原キコさんみたいな感じじゃないかと思うんですけどね。とま、週末にもなってこう、何だか知らないけど誰かに怒られそう、とかいってドキドキするのも乙なもんです。それでは参りましょう。キーポンクール、キーポンスウィング、&キーポンクレイジー。

 

 

 

 

 

 

放送15回目(ボサノバ特集/「カレンデュラ」販促)

 

あなただけ今晩わ。悲しみよ今日は。そして武器よさらば。いやあお暑うございます&お寒うございます。「北回帰線」を書いたヘンリー・ミラーに「エア・コンディショナーの悪夢」という無名の短編があるんですが、そりゃあエアコンなんてあんな野郎が枕を高くして寝れる筈ないですよね。前に回ったら冷房、後ろに回ったら暖房。どんだけ裏表が激しい奴だオマエは!なんてえと、いやあだから最初から言ってんでしょ俺は冷暖房器だよって。冬はまあ、暖暖房器だけどね。だん暖房だだだ暖房。パールピアス名盤でしょうユーミン。とか言われて。ええー!冷暖房ってそういう意味だったのーー!!みたいなね。じゃあ表裏なく、夏はレイ冷房にしろよ、レイ冷房レーレーレー冷房、どうだいこれ?なんてえと「セツデン・セツデン」とか行ってしゅーっと止まっちゃったりして、えー!それが熱力学!!とか思う訳ですが、まあ、悪い奴程よく眠る。なんてえこと申しますが、時は1958年とも59年とも言われております。フランスとブラジルでまったく同じ名前の、異なる流行現象が同時に起こりました。ポルトガル語でボサノヴァというこの言葉をフランス語に逐語訳すると、ヌーヴェルヴァーグとなります。しかしこのふたつ、意外や意外、並列で語られる事が滅多にありません。これは御存知ヌーヴェルヴァーグがモダンジャズとくっついたからですが、これをもって有名なボサノバとモダンジャズの、長きに渡る冷戦の開始とする論説は全くありません。お聞きの番組テーマ曲はチャーリーパーカー「ブルーバード」この冷戦が始まる約10年前の1947年、パーカー絶頂期の演奏です。

 

とまあ、何れにせよ、実際の所、ボサノバとモダンジャズの冷戦というのはこうして、二者関係ではなく、ヌーヴェルヴァーグを含んだ三角関係だった訳ですね。歴史にタラレバは禁物なんてえますが、もし、1958年のモダンジャズ、これ当時はハードバップでしたが、これが何かの間違いで20年早く「ニューウェーヴ」と呼ばれていたならば、言葉の意味イギリスポルトガルフランスと植民地支配列強国のスリーカード、この三角関係のもつれは我々の想像を超えた歴史の動かし方をしたとワタシ思うんですけど、アナタどう思われます?あ、どうだって良い?それより早く冷たいモン出せと。うっしっし。これまた失礼致しましっった!!という訳で今週もやって参りました空飛ぶバー「菊地成孔の粋な夜電波」不肖ワタクシ、ジャズミュージシャン、文筆家、そしてカール・マルクス「資本論」の読者モデルである菊地成孔が、根城である新宿歌舞伎町でシャワー浴びーの、バスローブのままカラスにほてい焼き鳥の缶詰め喰わせーの、自分もちょっと喰って着替えーので、銀河系最強のキャバクラ通り、区役所通りをイエローキャブで南下、芸者衆の待つ港区は赤坂TBSラジオ第二スタジオに滑り込み、日本国民の皆様が、エアコンディショナーの悪夢にうなされる中、週末の宵の口にもう8時だけど一杯やっちまおうてえ気分にさせるという、ちょいと悪い番組です。ごめん遊ばせ。

 

 

 

 

 

放送16回目(少女時代特集)

 

 

アンニョンハセヨ。タンシン ハンテマン 

トゥリヌン インサイェヨ。 

 

オヌルン ヨソン サフェ ハッチャ シブヤ・トモミッシエ リクェストエ ウンヘ  「ソニョシデ」ル(ル) トゥッチッパンミダ。

 

チェ パルミ ナパソ チャ(ル) モッダラドゥル(ル)ス イッス(ル)

ゴッカッタ  チェソネヨ。

 

クロッチマン クニョドゥルン クロン プブン マジョ メリョグロ パクゴ インネヨ。 

 

アニ、ヒョンジェ トゥッコ ケシヌン ノレヌン チャーリー・パーカー エ 「ブルーバード」イ(ム)ニダ。

 

ソニョシデエ パリコンヨン ソンゴンエ チュウマヨ チグ(ム)ブット ハ ングゴ、プランスオ、イ(ル)ボノロ カットゥン ネヨンウ(ル) セボン  パンボ(ク) ハゲッス(ム)ニダ。

 

クンデ、プランスワ ハングゲ ムナジョギン キョリュヌン アジット 

 ジャッタンゲ インゴッ カンネヨ。

 

ウェニャミョン、チョボネ ソウ(ル) ピエール ガニェール カッソンヌン デ ワイン チョンリュガ ノム チョゴッスニカンヨ。 

 

クロ(ム)、 オヌ(ル)ド イ シガニ ワッス(ム)ニダ。

「キクチ ナルヨシ エ モッチン パ(ム) チョンパ」 ソニョシデ トゥッ チ(プ)。

 

ソニョシデル(ル) チョアハシヌン プンド、シロハシヌン プンド プディ  チュ(ル)ギョジュセヨ。

 

 

あなただけこんばんは。今日は女性社会学者の渋谷ともみさんのリクエストにお応えして「少女時代」の特集を行います。発音が悪くお聞き苦しくてごめんなさい。でもそこが、彼女達の魅力でもありますよね。

 

おっと。ただいまお聞きの曲はチャーリーパーカーの「ブルーバード」です。

少女時代がパリ公演を成功させた事に因んで、現在、韓国語、日本語、フランス語でまったく同じ内容を三度繰り返しています。

それにしてもフランスと韓国の文化的な交流はまだまだこれからですね。だって、こないだソウルのピエール・ガ二エールに行ったら、ほとんどワインが揃ってなかったんですもの。

 

それでは今週もやって参りました「菊地成孔の粋な夜電波」少女時代特集、少女時代がお好きな方も、お嫌いな方もどうかお楽しみください。

 

 

Bonsoir, seulement pour vous.

Ce soir, nous avons un theme special « Shojo-Jidai » d’apres la demande de

Mlle. Tomomi Shibuya, qui est sociologue feminine, célibataire et moins agée que moi.

 

C’est difficile de l’écouter à cause des mauvaises prononciations.

Mais ca fait partie de leur charme.

 

Oh là là. La chanson que vous écoutez maintenant, elle s’appelle “blue bird” par Charlie parkar

 

D’apres le succès du concert de Shojo-Jidai à Paris, je vais désormais répéter ce que je dis en Français, japonais et coréen..

 

L’échange culturel entre France et Corée alors vient de commencer, je crois. Car le Pierre Garnier à Séoul avait peu de séléction de vin quand j’y suis allé récemment.

 

C’est voilà, le theme special Shojo-Jidai chez kikuchi naruyoshi no  ikina yoru denpa.


L’amusez-vous bien ce qui l’aime ou non.

 

 

merci beaucoup  et puis ジュテーム、うーんと、うーんとジェシカー

 

 

 

 

 

 

放送17回目(喧嘩特集)

 

あなただけ今晩わ。悲しみよ今日は。そして武器よさらば。濡れた砂とやらがどれほど、皆様がこの夏お召しに成る水着の、ブラジル人によれば神宿るとも言われるヒップライン、解剖学用語で申し上げるならば臀割線のあたりに、シャリシャリっとこうへばりつくものか、一粒ずつ数えてみたいな他所の国、濡れた砂は八月、最初の放送です。<そろそろビーチでこの番組聞いてもバチは当たらないシーズンの到来/ころころピーチでこの晩、組敷いてもダチは語れないリーズンの崩壊>なんつってラップ桃太郎突如登場。鬼が島のセックスオンザビーチで鬼だと見れば赤/青/社会/共産/自民の区別無く、パウンドで片っ端から鬼退治ってえ、大変な荒場ですけれども、鬼曰く、最近、悪魔とか吸血鬼とかばっかりワイルド&セクシー。みたいになっちゃって、ウチらの立場無しでゲスよ。ラムちゃんも遠く成りにけりでゲスよ〜。てんでね、「森ガールから鬼ガールに」なんかどうですかね。だめでしょうね。もう、どうしてもダメ、、、でしょうね。したら天狗で譲歩しますこの際。天狗。ハーズとかね、ドマーニとか、ああいう雑誌の表紙に

 

「50代はすっと天狗になってみる」

 

なんつって、あれグルって回って結構それ良いじゃん。まんま使えんじゃん。ひょっとして一番良いの出ちゃったじゃん、どうしたらいいじゃん。どうしたらいいじゃんったらこらもう「スマホの便利な使い方」ですけれどもね。そのー、なんですかお妾さんからのメールを隠したいんで便利な使い方ポルファボール。的な、浮気な甘えん坊さんに耳打ちしますけどお、スマホの一番便利な使い方ったら、誰が考えたってこれアイスホッケーのパックにする事でしょ。あんなに何にだって使えんだから、スポーツに使えないわけないですよね。言っちゃあ寄ってたかってスティックでしっぱたくだけですから難しいアプリとか要りません、ゴール付近なんて時速180ぐらい出るんで、相当な動体視力ないと解りませんよ、ヤバいメールかどうかなんてね。ってかワタシ、チャーリー・パーカーがスマホ持ったら、絶対アイスホッケーのパックにして遊んだと思うんですよ。だってツアー先で雨が降ったつって、バーニーズで買った英国製の高級な傘ささないで、一日中ディズと二人でフェンシングの真似して遊んでた人ですからね。濡れたままずーっと、ホテルのフロント入っても部屋に通されてもやめなかったんですから。やっぱり天才楽勝ですよねー。

 

と、そんなパーカー絶頂期の演奏「ブルーバード」を出囃子に今週もやって参りました「菊地成孔の粋な夜電波」東京赤坂TBSラジオ第二スタジオより全国TSUZU浦々、アナログ放送終了後の帝都上空を駆け抜け、皆様にエアドリンクをお届けする空飛ぶバーでございますが、今回はのっけからそのカクテルグラス思いっきり床に叩き付けちゃいましょうか。なんたって火事とケンカは江戸の花。今週はケンカ特集です。「えええええ薮から棒にいきなりなんすかあ〜?」だって?てやんでえ四の五の言ってねえで表ぇ出ろい!ラップ桃太郎が黙っちゃいねえぞ。おじいさんは山へマイルスを聞きに、おばあさんは川へチェットベーカーを聞きにいきましたとさ。ゴング!!!

 

 

 

 

 

 

放送18回目(資本主義特集/「アメリカ経済に一発いいのが入っちゃった時の音楽」)

 

あなただけ今晩わ。悲しみよ今日は。そして武器よさらば。えー、ちょうど先週の金曜ぐらいからですかね、夏風邪ひいちゃいまして、このねー夏風邪ってのは手強いもんですね。そもそも風邪なんて寝て汗かくしかやることないわけじゃないですか、よっしゃじゃあ簡単だなんつってクーラー切ると数分でドドっと汗かきますから、えーでもこのまま寝たら熱中症になっちゃうよってんで、また冷やす。ね、そうするとゾクゾクくるんですね。んで、いろいろクーラーにくっついてる「快眠なんとか」とかね、「らくらくお休みなんとか」とか、あと、空気清浄機だの加湿器だの、いろんな道具の様々な機能を駆使して、何とか立て直して安定させようとするんですけど、もう、何やってもあちらが立てばこちらが立たず、脱いだり着たり大忙しで、もう、どんどん状況だけ悪く成って、風邪ウイルスの野郎がこう、何かもう縁日に来たガキみたいにもう大暴れんなっちゃって、鼻から喉に、喉から気管支に、少女から女へ。と、こう、とどまる所を知らず、どんどんどんどんどん。んで、こうオマエさんだけじゃもう無理だってんで、友達が7人来まして、よしみんなでこいつの熱の高いのを氷枕で下げて、誰かこう精のつく、すき屋のうな丼でも、あ、卵つけてな、買って来て体力上げてやろう。って話に成りまして、じゃあそうします。ってんで、ツィッターでその事をつぶやいたんですけど、しただけ無駄で、また凄い勢いで熱でちゃって、うっわー役立たねえなあなんて思ってたら、二日目んなって氷枕と鰻が効いて来たか、一気に熱下がりまして、お陰さまで収録飛ばさずこうしてスタジオ来てる訳ですが、、、、

 

っと、もうお察しのよろしい方ならば、オマエさんそれはオマエさんの夏風邪に、アメリカの株式相場の事掛けてんだろ。比喩表現だろ。って、ご理解頂けたと思うんですけど、頂けませんでしたでしょうか(笑)、ひょっとして毎回、ご理解、頂けてませんでしょうか(笑)、「ダチが7人来て」って所あたりから、ちょっと無理無理だったでしょうか(笑)?はい。わかりました(笑)。ただいまお聴き頂いております番組テーマ曲は、ニューディール政策もしくは神の見えざる手に寄って、なんとか経済復興を成し遂げていた1947年に録音されました、チャーリー・パーカー・オールスターズによります「ブルーバード」です。

 

という訳で今週もやって参りました「菊地成孔の粋な夜電波」東京赤坂TBS第二スタジオから皆様の百花繚乱とも言える、あらゆる再生装置に向けて市民生活の憩い、週末のスムースでクレージーなレストをお届けする空飛ぶバーでございますが、今回、当初「アメリカ経済特集」という予定でしたが、パースナリティが夏風邪ひいたために、急遽変更になりまして「夏風邪、そして資本主義特集〜アメリカ経済に一発キツいのが入ったときの音楽〜」と題しまして、大体いつもとおんなじ調子で行きます(笑)。あ、風邪薬欲しい人は言ってね、まだ解熱剤とか残ってるから。と、アメリカの株式市場が言っております。それでは参りましょう。

 

 

 と、そんな訳で、横光利一の「ナポレオンとタムシ」っていう、戦前に書かれた有名なブラックユーモア小説がありまして、ナポレオンの肖像画って、いつも片手が懐に入ってるじゃないですが、あれがね、ハラにタムシが出来てて掻いてんだっていう発想から一気に書かれた怪作ですけど、ナポレオンがタムシを掻くと、そうすると広がりますよね、それがそのまま彼のヨーロッパ侵攻の、侵略した地域の拡大図とまったくおんなじだったというね。あれみたいにしたかったんですけど、ぜんぜんダメでした(笑)。

 

 では、まだ軽くフラフラしてますんでね、まず最初に景気良くいっぱつ、世界大恐慌、言葉だけ聴くと完全な矛盾ですけれども、景気良く大恐慌時代の音楽いってみますか。

 

 

 

 

 

放送19回目(アラブ特集/「粋な夜電波アルジャジーラ」)

 

あなただけ今晩は。悲しみよこんにちは。そして武器よさらば。いやお暑いですな。とは言えワタシ、暑いのと寒いのとどっち取る?仕事とアタシとどっち取る?天然と人工とどっちを取る?ジェシカとティパニどっち取るの?フリーダム?!ロンリネス?!アローン?!!!とこう問われるならばですね、うーんちょっと待って、なんぞ言いません。即答一発「じゃ暑い方で」という感じですね。お熱いのがお好きな訳ですけれども、面白おかしい事を考える人はいたもんでして、ちょいと前は前世なんちゃって「アタシの前世はイルカです」なんちゃって、うっとりしちゃったりして、あの海の豚ですけど大丈夫ですか?あの深キョンってぐらいで、フカの方が良くないですか?みたいな感じでしたけれどもね、杞憂でした。えーですからまあ、前世じゃなくてですね、ワタシ現世で自分がタイ人のラーメン屋じゃないかと思う時がありまして、それほどお熱いのがお好きなんですが、とは言え涼しくまいりましょう。一気に涼しくなります。1954年の12月、真冬のニューヨークでの思い出をイスラム教徒、アーメット・バーシアはこう回想しています。

 

<チャーリー・パーカーはイスラム教に興味を持っていた。彼のイスラム名はサルーダ・ハキムといった。そしてフラニックアラビア語を少し知っていた。ある日の午後、私が学校からヴィレッジに帰って来ると、バードが交差点の向こうに倒れているよ。とにかく倒れたんだ。数人の人達が助け起こして、気絶したバードの意識を取戻させようとしている、というやつがいた。後でまた会おう、と私はその友人に・・・以下中略。バードを2階まで運びあげるのは、かなり大変だった。バードは骨太の男でしかもその数年来太り始めていたからだ。バードは体の力をみんな抜いていたが、気絶はしていなかった。彼をなんとか2階まで運びあげるには4人の力を必要とした。私が先頭に立った。私のベッドに横たえ、靴を脱がせるとバードはのたうち始め、人事不省に近い状態のまま「イスラム教徒はいないか。イスラム教徒のあの男はどこにいるのだ?コーランを少し聞かせてもらいたいのだ」と言った。私は自分のコーランを持ってきて、アラビア語でバードに読んで聞かせ始めた。バードは大変な感銘を受けているようだった。両手を心臓の上にあて、それから体の両脇に手の位置をすりかえたりしていた。3節ほど読むと「やめてくれ」と言った。「美しすぎる」とバードは言うが>

 

「美しすぎる」この4ヶ月後にチャーリー・パーカーは亡くなり、イスラム改宗は果たせませんが、もし改宗に成功していれば、現在お聴きの曲は、サルーダ・ハキム・オールスターズの「Bluebird」という事になったのでしょうか。という訳で今週は冬のニューヨークから一転、ドバイショックもなんのその。アラブ諸国のポップス特集をお送りしたいと思います。題しまして「菊地成孔の粋な夜電波アルジャジーラ」日本で入手できる楽曲は1曲もありません。当然酒は一滴も飲めません。ラマダンをダイエットだと思っているアメリカ人は全員バカです。それではアッ・サラーム アライクム。あなたに平和がもたらされますように。

 

 

 

 

 

 

放送20回目(生放送)

 

あなただけ今晩わ、悲しみよこんにちは、そして武器よさらば。猛暑日とゲリラ豪雨。そして愛によって、或は愛なきによって、もしくは知性によって、あるいは知性なきによって、振り回される日々。これ即ち飴と鞭ならぬ雨と無知、イギリス語で申し上げるならばレイン・アーンド・イグノアでございまして、さしずめ赤上げて白上げない、と手旗信号、これ共産主義は決して敗北しない、という意味でしょうか赤上げて白上げない。はたまた盆暮れつけ届けには白ではなく赤ワインを送るという歳時記のような物でしょうか赤上げて白上げない。

 

しっかしまあ、混迷のセンチュリートゥエンティワン、時に舞い上がれよと、時に沈み込めよと、時にいきなりここでキスしてよと、時にあなたとは二度とキスしないよと、善良で愚かな我々のハートはきりきり舞いするばかり。気がつけばまたしても日曜の夜がやって参りました。ご案内はワタクシ菊地成孔と申します、通りすがりの旦那衆、御新造さんは御見知りおきを。行水の桶は片付けられましたかな?8月最後の放送です。

 

而してウイークエンドシャッフルとは言ったものの、TBSでお聞きの皆様に於かれましては何と生放送のしかも続投となっております(注*この日は、前の番組「ハッピーサッド」のゲスト出演から、2番組連続の出演だった)。ゾクトウといってもカミナリ族のリーダーではありません。吹けば飛ぶ様なジャズミュージシャンですんで、番組ご贔屓筋筋が「生放送あいつに出来んのか」と「危なっかしくて聴いちゃあいられねえ」しまいにゃ「生じゃねえんじゃねえか、万博ん時に録音してタイムカプセルに埋めてた奴だろ」等と、言ったとか言わないとか。

 

生放送である証拠に、本日のニュースをいくつか、先日大人気のうちに終了しました渥美清さん主演の人気テレビドラマ「男はつらいよ」の劇場版が今日から松竹系で公開されまして、と、おっとわざと間違えました。これは1969年の今日の出来事、失礼しました。えー本日は歴史的な日です、バラク・オバマ上院議員が、アフリカ系として初めて民主党全国大会でアメリカ合衆国大統領候補に指名、と、あ、失礼コレは一昨年の今月今夜の出来事でありました。バラクの野郎がめっきり増えて来た白髪を敢えて染めない。という事の意味はなかなか深い。と思うばかりですが、お聞きの曲は1947年、12月11日に録音されました、チャーリーパーカーの「ブルーバード」であります。

 

という訳で「菊地成孔の粋な夜電波」本日はキリよく第20回、夏の終わりに相応しく、「有線放送でかかりそうで絶対かからない男性ジャズヴォーカル特集」、久方ぶりのオールザットジャズでございます。何れ劣らぬ呪われた人生のジャズ歌手たちが、あなたの胸に居座ってどきゃあしないブルーブレスを、ゆっくりと花が咲くようにして、すっかり吐き出させますが故、どうかお子様は寝かしつけ、ブランデー片手に、1950年代式の応接間に集合ください。それでは参りましょう。

 

 

 

 

 

 

放送21回目(美男子ジャズ特集/「セクターb」販促)

 

あなただけ今晩わ、悲しみよこんにちは、そして武器良さらば。虹の向こうは晴れなのかしら。あなたの街の、あの辺り。ゲリラ豪雨に虹は出ず、その名も涙雨と呼ばれた情緒纏綿、しとしと雨すら失った未来の東南アジア日本。残暑お見舞い申し上げますという時候の挨拶も虚ろに、気候は温暖湿潤気候から熱帯モンスーン気候へ、キコは少女から女へ、過去最短のルートは環七から山手通りへ、ビューティーヴィーヴォーチェは平子リサ氏から道端ジェシカ氏へ、そして粋な夜電波はラジオ寄席へと、我々の逢瀬も残す所あと後4回とあい成りました。セプテンバーそして九月はセプテンバーさよならの国。誰もが大規模な節電も水の買い占めもせずに終り、奇妙な安心を不安を水着に包んだままビーチでがむしゃらにキスをした、西暦は2011回目、不思議な味わいの夏を送る、9月最初の放送です。

 

近松門左衛門がタイムスリップしたならば携帯小説にしたであろう、あと4回のデートで別れなければならぬ身と成った、フリーターの佐吉とキャバクラ嬢おかよの道行きは、観覧車デート中に公布された、民主党による「つけまつけ禁止法」による大暴動を逃れ、舞台は激動のお台場合衆国から激動のアメリカ合衆国へ。ロングアイランドに着くや否や、今度はアメリカ民主党による「ポジティブシンキング禁止法」によるニューヨーク大暴動。手に手を取ってNASAに潜入、観覧車からロケットに乗り換え、この星を脱出。而して辿り着くは火星ならぬオフ・ブロードウエイ。何と最後は舞台ミュージカルになるという猿の惑星ばりのどんでん返し。主題歌「一度目はキス、二度目もキス、三回目はどうしていいか解らない」が全米チャートで最高6位までアクションと弱火。という結果に鳴った模様。

 

などと、SFまがいも徒然なるがまま、今夜もお相手を務めさせて頂くのは不肖ワタクシ、ジャズミュージシャンの菊地成孔でございまして、ただいまお聴きの番組テーマ曲はチャーリー・パーカー、オールスターズによります「ブルーバード」。港区赤坂を照らす月は今宵もLEDLSDか、ささやかな幸福の象徴LDKでご覧下さい。間違ってもLOVEではご覧にならぬよう。ルナティーク・オーガズム・ヴァイオレンス・エナジーの略ですから、コレはも大変な危険物であります。

 

という訳で「菊地成孔の粋な夜電波」21世紀の21回目は「美男子ジャズ特集」前回に引き続き、今回もまたオールザットジャズ、しかもワタシが丹誠込めてこしらえた盤でございます。美男子とは何ぞや。韓流とは何ぞや。ジャズとは何ぞや。虹を失った国の週末、その真夜中辺り。神学の難問にも似たトライアングルに55分間で解を導くクール&アグレッシヴをご堪能あれ。美男子につきもののアマレットそしてビターチョコレートをご用意ください。それでは参りましょう。

 

 

 

 

放送22回目(チャーリー・パーカー特集)

 

 

あなただけ今晩わ。悲しみよこんにちは。そして武器良さらば。先週は放送開始以来、初めておいとま頂戴、二週間のご無沙汰と相成りまして、愛に乾いた男が曰く、週に一日とは言わない。週に一時間でいい。モナリザ。オマエと遭いたい。「えー毎週遭えるって言ってたじゃんよ」「いやだから言ったじゃない急な仕事が入ったって」「・・・仕事じゃねえだろ。入ったの」「え。。。ど、どうして?」「しってんだよオレ。オマエが先週仕事してたんじゃないってこと」「え。。。」「特番だろ」「なななぜそれを。。。」「特番って誰なんだよ!言ってみろよ!オレ見ちゃったんだよオマエのスマホ。着信、特番からばっかじゃねえかよ!」「スマホはアイスホッケーのパックにしなさいって、あれほど菊地さんが言ったのに」「るせーんだよ!!菊地なんて知るか!!特番ってだれだって聞いてんだよ!聞いてんだよ!聞いてんだお!」「そ、それだけは。。。」「早く言えよおおおお、特番って誰なんだよおおおおお、あと、リア・ディゾンは今はどうしてんだよおおお」「そ。それは。知らない。。。誰も。。。」「言わねえとおまえがチャングンソク日本人だって思ってたことツィッターに書いちゃうからな。さ、さあ、さあ言え」「ろ。。六代目。。特山番之丈。。。」「よ!特番!」「こ。これだけは。。これだけは知られたくなかった。。。こうなったら、ほらあんた。あたしが、ほら、カミソリを二枚あわせといたから、ほら、これお前さん持って、あたしがこれ持って、「ひのふのみ」でお互いの喉を切りっこしようじゃ。。。」「まったまったまったー!!どこのドイツかリヒテンシュタイン皇国か知らねえが、袖振り合うも他生の縁。多生の縁の他生は、多い少ないじゃありませんよ。女将さん、日曜の夜に変な了簡はいけねえ、ここはこの、日本ジャズ界屈指の口からで任せ野郎、菊地成孔にその道行き、預からせちゃあくれまいか、いきなりですが、ただいまお聞きの曲は、チャーリー・パーカーオールスターズのブルーーーーバーーーード」「よ!歌舞伎町!」「歌舞伎町!」「歌舞伎町!」「カブキチョウ」

 

何やってんでしょうねワタシ(笑)。番組も後三回という事で、軽くおかしく成っちゃたんでしょうか。まあ、正しくはですね。御存知の通り、毎回毎回律儀なまでにおかしくなっちゃってた訳ですけれども、そんな訳で今週もやって参りましたフライング・ラジオウエーヴ・バー、「菊地成孔の粋な夜電波」東京赤坂TBSラジオより、粋な954キロヘルツでお届け致します週末は極上の暇つぶし。お飲物のご用意はよろしいですかな?最高の音楽そして信じがたいほど奇妙で面白い話の準備は、こちら万端であります。本日はラス3にして番組の守護神チャーリーパーカー特集です。スティル・ビーバップ&バードアライヴ。天才に触れる55分間をお楽しみください。それでは参りましょう。

 

 

 

 

23回目(粋なリクエスト特集VOL1)

 

あなただけ今晩わ。悲しみよ今日は。そして武器よさらば。呼ばれて名乗るもおこがましいが菊地成孔です。本日台風が東京を直撃した夜でして大変だった訳ですが、まそれはさておきこの番組、来週でこの時間帯の最終回というわけで、突然ですが今回、番組恒例の前口上、無しでいかせて頂きます。理由は番組ご贔屓筋の皆様にはお察しの通り。であります。

 

それでは今週もやって参りました「菊地成孔の粋な夜電波」第二十三回、前口上無しで番組テーマ曲をお楽しみ下さい。チャーリー・パーカーズ・オールスターズがジム・シラクサのエンジニアリングで1947年12月21日、デトロイトのユナイテッドサウンドスタジオで録音しました「ブルーバード」。現在、得票数4で、「粋なリクエスト特集」の同着2位となっております。それではDJ PUT IT BACK ON